中上級障害馬術講習会 開催レポート

平成28年度の中上級障害馬術講習会は、2月18日~19日の2日間にわたり、壬生乗馬クラブにて開催しました。講師である壬生乗馬クラブ代表の鶴見利光氏(以下鶴見先生)の御指導の下、7名の講習生と聴講者1名、計7団体8名が講習会に臨みました。

毎年この講習会では、日本社会人団体馬術連盟主催の競技会に借馬させていただくような馬たちが練習に出てきます。今年も2日間にわたって、素晴らしい競技馬たちによる実戦に近い練習をする事が出来ました。

初日の練習では、輪乗り中の横木(低障害)通過やバウンス飛越の練習などを通して、馬の細かいコントロールや飛越時の騎乗者の姿勢、バランスを意識しました。輪乗りでの横木通過の練習では、円周上に2本の横木を置いて、横木間の間歩を調節する練習をしました。(下図参照)

初めは速歩で通過し、次に駈歩で通過しながら横木間の間歩を調節します。8間歩から始め、7間歩に伸ばしたり9間歩に詰めたりと、輪乗りの形を崩さずに馬の歩度をコントロールすることは難度が高く、皆苦戦しながらの練習となりました。徐々に慣れてきた所で大横木を低障害に変えて同様の練習を行いましたが、輪乗りで単に障害を飛越する事は出来ても、障害間の間歩の調節はなかなか困難で、皆一様に馬のコントロールの難しさを改めて感じていました。

バウンス飛越では、飛越時の騎乗者の正しい姿勢や状態・バランスを維持する練習をしました。飛越中の騎乗者の重心のあり方や、手・脚の位置、随伴など、一人一人にそれぞれアドバイスをいただきました。

 <バウンス飛越練習>

初日の騎乗後には座学があり、ここでは鶴見先生による理論的な障害馬術講義がありました。

「馬にとって騎乗者が邪魔になってしまわない乗り方が一番大切」 座学で何度も講習生に言われた言葉です。そのために必要な事として、以下の4つを挙げられました。

①騎乗者自身がリラックスした良い状態で馬に騎乗する事

②側対扶助や斜対扶助、減脚など正しい馬への働きかけ(扶助)を心がける事

③良いイメージを持って、良いリズムで走行する事

④自身が騎乗した馬を正しく理解し、適切な運動(フラットワーク)をする事

鶴見先生にこれらについての丁寧な講義とともに、講習生からの質問・疑問に答えてくださいました。また、海外馬術や大障害飛越競技の話など、様々なお話を聞きながら、馬術の世界の奥深さ・面白さをより感じる事が出来たと思います。

<座学の様子>

2日目にはコース走行を含めた実践的な障害飛越練習を行いました。

初日の騎乗での反省点や座学で得た知識を活かし、最初は初日同様輪乗りによる横木通過やバウンスの練習から始まりました。その後、いよいよ実戦的な練習です。障害間の間歩の調節や飛越時の随伴を確認した後、最後に今講習会で学んだ事を総動員して練習コースを走行しました。障害へのアプローチ、馬のコントロール、飛越時の随伴、間歩の調節、踏切の判断など、実戦的なコース走行の練習だからこそ見えてくる各人の課題や反省点、または良い点に対し、鶴見先生は最後まで細かくアドバイスをしてくださいました。

<コース走行の練習>

両日ともに、人馬に大きな怪我など無く、無事講習会は終了しました。鶴見先生の熱血的な御指導の下、とても充実した講習会であったと思います。講習生全員が、両日を通して高いモチベーションを維持したまま、最後まで良い雰囲気で練習に励めていました。それぞれが、多くの新しい知識や経験を得、また、今後のステップアップへの良いきっかけになったのではないでしょうか。

最後になりますが、鶴見先生、そして壬生乗馬クラブ関係者の皆様に感謝いたします。講習生の皆さんもお疲れ様でした。

<ピザを片手に集合写真>

余談になりますが、2日目の練習・手入れ後には鶴見先生が自家製のピザ窯でピザを焼いて振舞ってくださいました! 皆で美味しく頂きました。ありがとうございました。

(普及委員会 担当)