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第13回 JBGホースフェスティバル 開催レポート

 6月23日・24日に、馬術苑中島トニアシュタール [1]にて第13回JBGホースフェスティバルが開催されました。

 今年のホースフェスティバルも例年のごとく大盛況となり、17団体90名あまり(うち非会員は16名)の参加者が集まりました。本大会は部班やジムカーナ等の初級競技があり、競技経験が少ない方にも楽しんでいただけるような乗馬普及を目的とした大会です。練習の成果が発揮できた方、緊張してうまくいかなかった方、ベテラン選手の競技にさらなる意欲が湧いた方、さまざまかと思います。また所属団体として得点を競いあうことで、団体の士気やチームワークが一段と高まる場になれば幸いです。

 


≪1日目≫

 馬場馬術競技がメインの日です。部班馬場馬術競技上級班、グリーンカップ部班(速歩・駈歩)、A2課目、A3課目、FEI 総合馬術競技1スター 2015 馬場馬術課目A、パ・ドゥ・ドゥを実施しました。馬場2面を同時進行し、熱戦を繰り広げました。

 

 部班は号令の通りの図形を描くだけではなく、前の馬との間隔や動きのタイミングにも注意を払わなくてはなりません。上級者部班は各団体からの出場枠が1名のため、精鋭選手が出場しました。技術の高さとともに、誰が優勝してもおかしくない僅差の戦いは見ごたえありました。グリーンカップ部班は競技会デビューの選手も多いため競技前には緊張感が漂っていましたが、チームメイトの温かい声援に背中を押され、堂々とした騎乗ぶりを見せていました。

 

 

 馬場馬術課目は、各競技ともに初めてからベテランまで、たくさんの方に参加していただきました。貸与馬戦のため、初めての馬と短い練習時間の中でコミュニケーションをとり、競技に向かうことになります。たった一人で演技することはとても緊張しますが、経験値が飛躍的に向上します。練習の成果が発揮できた方もできなかった方も、競技の楽しみを知ることで、チャレンジを続けていただけたらと思います。

 

 最終競技のパ・ドゥ・ドゥはペア競技です。8ペアが出場し、一人の馬場馬術課目では味わえない楽しさを満喫していただけたと思います。2人揃って練習する機会は少ないと思いますが、皆さん息の合った演技をされていました。最後の競技は残念ながら雨の中でしたが、多くの声援に後押しされ選手の楽しそうな笑顔が印象的でした。

 

 表彰式後は、パナソニックの浜松シェフプロデュースの手料理懇親会を行いました。各団体の垣根を超えて和気あいあいと交流できる機会は少ないため、来年もたくさんの方の参加をお待ちしています。

 

 


≪2日目≫

 障害競技がメインの日です。晴天に恵まれましたが、前日の夕方からのどしゃぶりで重い馬場となりました。競技前の早朝に砂埋めなど馬場の整備をトニアのスタッフの方々が行ってくださいました。ご配慮本当にありがとうございます。

 

 ジムカーナ競技は、本大会は飛越なしの障害競走です。スラロームや八の字、I路という狭い通路を走行します。ペアリレー、速歩班、駆歩班があり、各競技の標準時間に一番近い方が優勝します。子供から大人まで本大会の競技の中で一番幅広い年齢層の方に参加いただきました。今年は場外が近い馬場で行ったこともあり、チームメイトの大きな声援が届きやすかったと思います。会場全体が一体となり盛り上がる光景は、ホースフェスティバルならではでしょう。

 

 

 ジャンプ60cm、80cmはほとんどの選手が減点0の走行、かつタイムも僅差の選手が多く、大接戦が繰り広げられました。ビギナーズジャンプ60cmは、障害を始めて間もない初心者の方が多かったのですが、騎乗した馬にも助けられ皆無事に走行を終えていました。走行前はかなり緊張した面持ちでしたが、走行後のホッとした顔が印象的でした。

 80cmのビギナー班は、これから上位の競技を目指したいという意気込みのある選手が多く参加されていました。中には、自分の走行に納得できず、鞭を地面に叩き付ける場面が見られましたが、馬場の中での行為としては馬にとっても危険行為となりますのでご注意ください。

 80cm一般班は22名と多くの参加です。今回90cmのクラスが無かったこともありベテランライダーが多く、ビギナー選手の良い見本になったのではないでしょうか。

 

 

 最終競技のゴールデンカップペアリレーは、9組18名に参加いただきました。
この競技は、最終障害のジョーカーが勝敗のカギを握っており、他の障害競技とは趣の違ったルールを採用していることや、最終競技ということもあり大変盛り上がり、1位の豪華会長賞を獲得すべく熱い走行に会場も大きな歓声に包まれました。
豪華会長賞は、トッパンフォームスの細川選手&若島選手ペアが安定した走行でゲットしております。

 

[細川選手と若島選手]

 


≪結果≫

 団体優勝はソニー㈱馬術部が初優勝です。初級クラスからベテランクラスまで網羅した競技エントリー数の多さは、本大会中一番でした。準優勝は、警視庁乗馬同好会、3位は惜しくも4連覇を逃した富士通㈱馬術部となりました。

 

 

 会場となった馬術苑中島トニアシュタールのスタッフの皆様、馬たち。さまざまなご協力とご配慮に感謝と厚く御礼申し上げます。また、参加者の皆様には、多数のエントリーおよび当日スムーズな競技運営にご協力いただきました。おかげさまで2日間の競技日程を無事終えられました。大変感謝しております。今年の反省を生かし、来年は更に社馬連として意義のある大会にすべく企画いたしますので、是非多くの方の参加をお待ちしております!

全体成績こちら [2]からご覧ください。

(普及委員会担当)


≪審判長講評≫

 初心者から経験者までが一同に会して行われ本大会は、今回もエントリーがほぼ定員まで埋まる大会となりました。今年度は、優勝候補も入れ替わる大混戦となり、最後の最後まで各団体の選手が「ひっちゃき」になっていました。それでいて、先輩部員が一生懸命指導しながら、初心者競技などに参加する姿は、まさにこの大会だから見られる風景だと思います。今回の大会を機に、また多くの方が「生涯馬術」を楽しんでいただければと感じました。選手役員のみなさん、お疲れ様でした。また来年すばらしい演技ができるよう、1年間頑張ってください。