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第12回 JBGホースフェスティバル 開催レポート

7月1日・2日に、馬術苑中島トニアシュタール [1]にて第12回JBGホースフェスティバルが開催されました。 

今年のホースフェスティバルも例年のごとく大盛況で、19団体100名あまり(うち非会員は17名)の参加者が集まりました。本大会は部班やジムカーナ等初級競技を揃えており、乗馬を始めて日の浅い方々にも参加しやすい大会です。それぞれの日頃の練習の成果を披露する場になったとともに、ベテラン選手の競技を観戦することでモチベーションが高まった方も多いかと思います。また、ベテランの方々にとっても、所属チームの後輩に雄姿を見せるべく意欲的に取り組まれた大会だったのではないでしょうか。

 

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≪1日目≫

部班馬場馬術競技上級班の演技に始まり、グリーンカップ部班(速歩・駈歩)、A2課目、A3課目、JBG馬場馬術課目 2015、そしてパ・ドゥ・ドゥと、馬場馬術の競技を実施しました。早朝から小雨がぱらつき、終日降ったり止んだりの生憎のお天気でしたが、選手たちは馬場2面で熱戦を繰り広げました。貸与馬戦ということで、自分が騎乗予定の馬の運動を真剣に見つめたり、経験豊富なチームメイトにアドバイスをもらったりしている選手の姿が多数見られました。

 

部班では、ただ号令の通りの図形を描くだけではなく、前の馬との間隔や動きのタイミングにも注意を払わなくてはなりません。今年から導入された上級者部班では、続くグリーンカップ部班に出場する選手たちのお手本となるような演技が披露されました。一方グリーンカップ部班では競技会デビューの選手も多く、競技前には緊張感が漂っていましたが、チームメイトの温かい声援に背中を押され、皆さん場内では堂々とした騎乗ぶりを見せていました。

 

 

JBG馬場馬術課目 2015は、誰が優勝してもおかしくないベテランの面々が揃いました。丁寧な騎乗、積極的な騎乗と人それぞれですが、経験を活かし騎乗馬の特徴を瞬時に掴んで持ち味を引き出そうと心掛けている様子が伝わってくる、見ごたえのある競技でした。

1日目の最終競技は去年から導入されたパ・ドゥ・ドゥです。7ペアがそれぞれ日頃の練習の成果を遺憾なく発揮して息の合った演技をし、観客からも惜しみない拍手が送られました。

 

表彰式で1日目の成績が発表された後は、恒例のバーベキューでの懇親会でお互いの健闘を讃えあいました。参加いただいた審判の方々の講評に真剣に聞き入る選手たちの姿も見られました。短い時間ではありましたが、こうして団体の垣根を越えて和気藹々と交流できる機会があることも社会人馬術の醍醐味の一つです。

 

 

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≪2日目≫

2日目は前日の雨模様とは打って変わり、朝から暑い中で障害競技をメインに行われました。

まずはジムカーナ競技のペアリレー、速歩班、駆歩班の実施です。ペアリレーは二人の走行結果で順位が決まりますが、毎日一緒に練習している成果でしょう、1位から3位までを警視庁のペアが独占しました。速歩班、駆歩班は、グリーンカップとして実施されました。この競技は選手以外も馬場内外からサポート可能ということもあり、場外から大きな声援があったり、場内では引馬でコースを周る選手もいたりと、選手所属団体の個性が見えた競技でした。速歩班では1位から4位までを富士通馬術部が独占し、団体ポイントを一気に獲得して団体優勝に向けて一歩抜けた形となりました。

ビギナーズジャンプ60cmはほとんどの選手が減点0の走行、かつタイムも僅差の選手が多く、大接戦が繰り広げられました。今回は馬場を広く使用したコースでしたので、安全に楽しく参加できたのではないでしょうか。

今年の80cm、90cmの障害競技は、エントリー調整をお願いしなければならないほどの盛況でした。90cmにはベテランも多く参加しており、ビギナー選手のお手本となったことでしょう。

 

 

昨年も好評だったゴールデンカップペアリレーには、今年は8組16名が参加し、1位の理事長賞を獲得すべく熱い戦いを繰り広げました。昨年優勝の富士通ペアは2連覇を目指した走行でしたが、惜しくもジョーカーを落としてしまい、その時点で優勝争いからは外れてしまいました。今回2名共にクリアラウンドできたペアはおらず接戦だった中、優勝を勝ち取ったのは皇宮警察の佐藤・水田ペアで、さすがベテランと思わせる走行に会場も大きな歓声に包まれました。このように会場一体となり盛り上がるのも、ホースフェスティバルならではの光景です。

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≪結果≫

3年連続の団体優勝を飾ったのは富士通㈱馬術で、初級クラスからベテランクラスまで多数の競技で入賞して選手層の厚さを見せつけました。団体準優勝には、昨年以上のチームワークが光った警視庁乗馬同好会が入りました。3位は日本アイ・ビー・エム㈱馬術部とパナソニック馬術部が同点となりました。

 

 

馬術苑中島トニアシュタールのスタッフの皆様、そして馬たちのおかげで、2日間の競技日程を無事終えられたことに篤く御礼申し上げます。また、参加者の皆様には、多数のエントリーをいただき種々調整へのご理解をいただいたこと、そして当日スムーズな競技運営にご協力いただいたことに感謝しています。今年の反省を生かし、来年は更に社馬連として意義のある大会にすべく企画いたしますので、是非多くの方の参加をお待ちしております!

全体成績こちら [2]からご覧ください。

(普及委員会担当)

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≪審判長講評≫

7月の夏日にも恵まれ数多くの選手の参加により盛会に開催されました。企画・運営担当の普及委員会の皆さまや、各団体からのお手伝いメンバーに敬意を表します。昨年に続きエントリーが多く、会場及び馬匹提供を頂いた中島トニアシュタールのスタッフ及び馬たちにも負担が多かったと思います。そのような中、最後まで元気に運動・走行してくれました馬たちに感謝すると共に、活躍された選手の皆さんの演技や走行には感動いたしました。昨年より実施されている「パ・ドゥ・ドゥ」は多いに盛り上がり、日ごろの練習成果が端的に現れる競技となり、今やペアーアキュムレーターとともに、この大会のメイン競技となりました。