馬場馬術個別テーマ講習会 開催レポート(2023/8/26-27)

本連盟の馬場馬術講習会では初めての試みとなります、ESJ校長 永見一平氏 講師のもと、「ライダーのバランスと扶助の改善」をテーマに8月26日、27日の2日間に渡る講習会を開催しました。

ESJは、バランスインムーブメント(BIM)の乗馬理論を、座学と実技で解りやすく解説し、正しく上達する為の手順を教えてくれることで大変人気の高い乗馬クラブとあって、参加者の期待も高く、全員が永見校長からの学びを少しでも多く吸収しようと、よい緊張感と高い集中力で臨んだ2日間となりました。

講習会は永見校長によるデモンストレーションからスタート。2頭の馬に乗り替わり、ウォーミングアップから本運動までの過程をトレーニングスケールの解説を交えがら実演。ライダーが正しくバランス感覚を養う為のエクササイズとその効果の説明や、正しいシート、間違ったシートの違いによる、馬の変化も見る事できました。外側の片方の腕をボールをかかえるように持ちあげる事(ハーフボール)によって、自然に内方座骨に体重が移動し、自然な流れでハーフパスに入っていたのが印象的でした。人馬の正しい体勢や、流れるように自然でシンプルな扶助を示していただきデモンストレーション終了。参加者はいいイメージを持ってグループレッスンにのぞみました。

1鞍目、1グループ4人のレッスンでは、自分の座骨を感じるところから開始。シートとバランス中心のトレーニングをおこないました。片足をあげたとき、左右どちらの座骨を感じるか、最初は各人それぞれ感じ方が違いましたが、エクササイズを続けるうちに、左右の座骨を正しく感じる事ができました。自転車こぎや、軽速歩で立つ・立つ・座るのエクササイズも、最初はぎこちない動きもだんだんリズミカルに、前後バランスよく馬についていけるよう変化したことや、ハーフボールエクササイズでは、内方の座骨に深く乗る感覚がわかりました。馬上エクササイズを中心としたレッスンにより、人がまっすく座り、正しい姿勢(身体の使い方)を意識した練習ができました。

レッスン終了後、1日目の総括。受講生の質問に対し、丁寧に時には馬になって解説をしていただきました。総括の終盤、ゲリラ豪雨と落雷によりクラブ内が停電に。校長はじめスタッフの方は復旧対応に追われ、大変な状況となりました。クラブ内のレストランで予定していたディナー(懇親会)は無理かと思っていたところ、レストランでは、キャンドルで照らしたテーブルセッティング!スタッフとシェフのホスピタリティ溢れるおもてなしに一同感激!!美味しいコース料理を堪能することができました。しばらくすると外の嵐も次第におさまり、目下では花火のサプライズ。懇親会では永見校長のイギリス留学の時のお話や日本の馬術界に対する熱い想いをお聞きする事もできて、大変満足な1日が終了しました。

2日目の朝、永見(夫人)裕子先生によるジャイロキネシス(乗馬に有効なエクササイズ)の地上トレーニングからスタート。ヨガマットと、丸椅子が配られ、頭の先から、つま先まで目覚めを促すように優しくゆっくり、でもしっかりストレッチ。座骨の下に手を置くと何と痛い事、座骨の馬への影響力を感じる事ができました。約1時間のエクササイズの後は、背骨が真っすぐ伸び、身体が軽く感じました。

2鞍目は、1組グループ3人のレッスン。隅角や中央線、斜線といったラインを意識したトレーニングをおこないました。前日のバランスと座骨の感覚を意識しながら、隅角や、直線で歩幅を変えた、詰め伸ばしの運動を各グループ毎に、馬場の使い方や図形を変え、人馬にとって無理ない運動を組立て、レッスンしていただきました。隅角に入る前は必ず半減却、図形の中では歩数を正確に刻むことなど、テクニカルなころだけでなく、人がやるべきことついても指導いただき、永見校長の乗馬に対する、信念、熱意に鼓舞され、皆集中し充実したレッスンとなりました。

レッスン終了後は、2日間の総括として、参加者一人一人から感想を聞き、それに対してアドバイスや解説を丁寧にお話くださいました。

目から鱗が一杯で、大変勉強になった2日間、永見校長には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

担当:関西委員会・普及委員会

 

Print This Post